←prev entry Top next entry→
映像の魔術師アピチャッポン・ウィーラセタクンを徹底的に解読する書籍が12月20日発売、アートや文化人類学を軸に多角的に解析

 

書籍『アピチャッポン・ウィーラセタクン 光と記憶のアーティスト』表紙  ※転載禁止

 

書籍『アピチャッポン・ウィーラセタクン 光と記憶のアーティスト』が、フィルムアート社より12月20日(火)に刊行される。

 

映画『ブンミおじさんの森』で、2010年カンヌ国際映画祭パルムド ールに輝いたタイ出身の映画監督で美術作家のアピチャッポン・ウィーラセタクン。

 

映画『ブンミおじさんの森』©Kick the Machine Films 提供:シネマライズ 配給:ムヴィオラ

 

2016年は、全劇場長編作の特集上映「アピチャッポン・ イン・ザ・ウッズ2016」の開催や新作『光りの墓』の公開をはじめ、「 さいたまトリエンナーレ2016」への参加、12月13日(火)からは東京都写真美術館で個展「アピチャッポン・ウィーラセタクン 亡霊たち」が開催されるなど各所から注目を集めている。

 

映画『光りの墓』©Kick the Machine Films 提供・配給:ムヴィオラ

 

このたび上梓される『アピチャッポン・ウィーラセタクン 光と記憶のアーティスト』では、映画論に加え、アートと文化人類学を軸に、英語・タイ語論考の翻訳も交えながら、世界の映画を代表する作家アピチャッポンを多角的に解析。全長編作品を語るア ピチャッポン監督本人のインタビューと詳細な作品ガイドも収録される。

 

書籍『アピチャッポン・ウィーラセタクン 光と記憶のアーティスト』ページサンプル ※転載禁止

 

本書では、精霊/幽霊や王室、または固有の民族などのタイ文化に着目する文化人類学の観点や、映画と並行して創作しているヴィデオ・インスタレーションを中心としたアピチャッポン作品のアート的側面を論じつつ、映画作品の特定のシーンを分析することで、彼の作品世界で何を描こうとしているのか、その全貌を明らかにするという。

 

書籍『アピチャッポン・ウィーラセタクン 光と記憶のアーティスト』ページサンプル ※転載禁止

 

編著は、映画を中心に、演劇やダンスについて執筆している批評家で編集者の夏目深雪と、映像、文学、民族誌学を横断領域的に研究している映像作家で批評家の金子遊が担当。本書の目次や執筆者については、フィルムアート社のオフィシャルサイトから確認できる。

 

なお、12月17日(土)からは、ふたたびシアター・イメージフォーラムでアピチャッポン監督の特集上映「アンコール! アピチャッポン・イン・ザ・ウッズ 2016」が開催されるほか、2017年2月11日(土)からは、神奈川芸術劇場にてアピチャッポン初の舞台作品「フィーバー・ルーム」が上演される予定だ。こちらのイベントも本書とあわせてチェックしておこう。

 

「アンコール! アピチャッポン・イン・ザ・ウッズ 2016」チラシ裏

 

【書籍情報】

『アピチャッポン・ウィーラセタクン 光と記憶のアーティスト』

2016年12月20日発売

価格:3,200円+税

A5判・並製/352頁/ISBN 978-4-8459-1617-7

夏目深雪、金子遊=編著

執筆者:相澤虎之助、アピチャッポン・ウィーラセタクン、飴屋法水、綾部真雄、伊藤俊治、岩城京子、カレン・ニューマン、北小路隆志、キュンチョメ、佐々木敦、高野秀行、トニー・レインズ、中村紀彦、福島真人、福冨渉、福間健二、港千尋、四方田犬彦、渡邉大輔(五十音順、敬称略)

フィルムアート社HP:http://filmart.co.jp/books/filmmaker/apichatpong/ 

Amazonはこちら

 

【特集上映情報】

「アンコール! アピチャッポン・イン・ザ・ウッズ 2016」

日程:2016年12月17日(土)〜1月13日(金)<4週 間>

会場:シアター・イメージフォーラム(東京都渋谷区渋谷2-10-2)

上映作品:

『真昼の不思議な物体』

『ブリスフリー・ユアーズ』

『アイアン・プッシーの大冒険』

『トロピカル・マラディ』

『世紀の光』

『ブンミおじさんの森』

光りの墓』

『トーンパーン』(ユッタナー・ムクダーサニットほか監 督)

『東北タイの子』(ウィチット・クナーウット監督)

監督トーク:12月19日(月)15:30の回『光りの墓』 上映後、18:30の回『世紀の光』上映前

※トークの日時は事情により変更となる場合あり

企画・配給:ムヴィオラ

公式サイト(タイムテーブルあり):

http://moviola.jp/api2016/woods2/ 

料金:一般1,500円、学生・シニア1,200円、会員1,100円、3回券3,600円

 

【個展情報】

「亡霊たち」展
会期:2016年12月13日(火)〜2017年1月29日(日)

会場:東京都写真美術館
公式サイト:https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-2572.html

 

【舞台公演情報】

「フィーバー・ルーム」
会期:2017年2月11日(土)〜2017年2月15日(水)

会場:神奈川芸術劇場にて
公式サイト:https://www.tpam.or.jp/2017/?program=fever-room

 




| eigapress | 映画ニュース | - | - |